VOL:01 人の書く字の味わい
- asmaterialhp
- 2019年12月18日
- 読了時間: 3分
更新日:2019年12月22日

アズマテリアル主催で子供たちと一緒に‘墨と字で遊ぶ’ワークショップを何度か開催したことがありますが、これは私、崎村が「文字」というものはとても面白く可能性のあるものであり、子供たちにもぜひ共有したいという想いから生まれたワークショップといっても過言ではありません。
学校では美しく正しく書くことを学びますが、私たちのワークショップではとにかくいろんな方向から遊んでみます。
極太や極細に挑戦したり、書き順を逆にしたりできるだけ弱々しく、とっても荒々しく、薄く、濃く、長く、短く、台風の中やリゾートの海岸で書いている!ように創造力まで目いっぱい使ってみる。
いろいろ試しているうちに、子供たちからやってみたい表現が生まれてきます。
そうなったらその遊ぶ力は誰にも止められません!
このように、文字に対して特別な想いのある私ですが、
とりわけ誰かが書いた字を眺めるのが大好きです。
ふむふむ、この人はこんな字を書くのか、と納得して満足するのが大半。
よく知らない人の字なら、この人はこんな性格なんじゃないかと
自分勝手に推測して楽しんでいます。

実は日経新聞の裏表紙にある『私の履歴書』は心をくすぐる存在。 毎月選ばれし一人が1ヶ月かけて自分の人生を振り返るコーナーですが、タイトルの『私の履歴書』の文字はなんと本人直筆なのです!
他人の字好きとして本当は、出会った人みんなの字を集めて回りたい。 けれど、より崇高な望みとして、書道家ではない“大人が”“同じ条件下で”
“同じ文字”を書いて、それを眺められる機会は他にはありません。
なんといっても、日経新聞で人生を連載するなんて相当に名誉なこと。
生半可な気持ちでは書かないはずですよね。
しかも!
その字をなんの道具で書くかは本人に任されている。(はず) ボールペンでも、筆でも、マッキーでも!
昔、安藤忠雄さんが恐らく(推測)、あの短くて太いマッキーで書いたらしき文字を見たときには正直シビれました。
縦書きか、横書きかまで自由裁量の場。 あなたならどんな道具で、どんな字を書きますか?
私なら、田中孝道さんの墨戯塾一員として迷わず筆で縦書き。
どうしてもうまくいかなければ一番綺麗に書けるJET STREAM 0.5で
横書きを一応試してみたいところ。
でもやっぱり全国区なら筆ですよね。
格好いいおじ様は使いなれた万年筆だったりするのではないでしょうか。

さて、これから先、この趣味をどう展開していくつもりなのか
書き始めてみたらとても長くなったので、今回のコラムはここまでにします。
ちょっと面白いサイトを見つけたので、次回以降で紹介させてくださいね。
コラム文:崎村友絵
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